俳句十代 HAIKIU JUDAI       

                  


 
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           あなたの俳句は世界をながめる窓

              美しい気持ちを育てる苗畑

                自分の歴史をきざむ部屋   

             まわりの人人へのおくりもの


  

  
 
編集発行人/川田由美子 表紙デザイン/長澤数美 カット/河野りえ
 発行日  毎月10日 定価 1,000円

 発行所  俳句十代  〒166-0022杉並区高円寺北4-26-18-302 川田由美子 
 TEL  03-6240-8186
  俳句十代の見本誌は川田由美子までお申し込み下さい。

  管理人はエンドウ竹丸です。
 

 


  石ならべ草ならべ

    楽しさで冬の寒さをかけ抜ける       高野  歴   九歳

   冬の寒さの中を楽しい気持ちでいっぱいになりながらかけているのでしょう。冬のきびしい
  寒さ、冷たい風も、作者はへっちゃらなのですね。楽しい気持ちが、体中にあふれているよう
  すが見えてきました。「楽しさ」が原動力になって、ぐんぐんと力がわいているのでしょう。
  「かけ抜ける」スピード感も力強く伝わってきました。「子どもは風の子」ということばがう
  かんでくる俳句です。



   夜になり富士はかげおち寒々しい         手塚 まこ  九歳

   「寒々しい」 は、「ほんとうに寒そうなかんじ」という意味のほかに、がらんとしたようす
  を指すことばです。寒さのなかで見る富士山の姿。昼間の間は明るく輝いていた富士山が、夕
  方から夜になって、すっかり黒々として寒々しく見えているのでしょう。やがてその姿も、す
  っぽりと夜の闇(やみ)にかくされてしまうのですね。がらんとしてものさびしい山の姿が、作
  者の心に寒さを運んできたのでしょう。



   立春だ小さな春がやって来る          三好 真子   九歳
              
   「立春」(りつしゅん)は二月四日でした。この日から暦のうえでは春をむかえます。しかし、実際に
  二月は雪が一番多く降る寒さのきびしい月です。作者は「小さな春がやって来る」と表していま
 す。きびしい寒さの中から「小さな春」の姿が見えてくるのが立春なのですね。十二月の冬至をす
 ぎると日がのびてきます。太陽の輝きも少しずつ明るさを増してきます。梅(うめ)や水仙(すいせん)
 の花もさきだします。そんな「小さな春」の足音を聞いている作者なのでしょう。



   お正月びっしりつまるしゅくだいの山       會田 サキ   十歳

   「お正月」なのに、「びっしりつまるしゅくだいの山」の中にいる作者なのですね。「びっ
  しり」は、すきまなく一面につまっているようすです。「びっしり」と、作者がしゅくだいに
  囲まれてしまっているようすが見えてきました。まるで息をするのも苦しいくらいに、やら
  なくてはならないしゅくだいがどっさりたまっているのでしょう。「お正月」のなごやかで明
  るい気分が、そのまわりをひっそりと取りまいているようです。



   手の上のレンズに映す白い春           山本  尚  十二歳

  「手の上のレンズ」は何でしょうか。コンタクトレンズ、メガネのレンズ、カメラのレンズ。
  また、氷のかけら、ガラスの破片(はへん)などを「レンズ」と描いているのでしょうか。何か
  レンズ状のものをてのひらに乗せて、そこに「白い春」を映し見ているのですね。「手の上の
  レンズ」のきらめき、透明感(とうめいかん)が、「白い春」を呼び出しているようです。「白
  い春」からも、早春の感じが伝わります。淡く積もる春の雪や春をさきがけて咲く梅、水仙、
  こぶLなどの白い花々が見えてきました。



   梅の花雪の中の通学路          鴇矢  怜  十四歳

   俳句では「梅」は春の季語です。冬に咲く梅は寒梅(かんばい) 「寒紅梅」(かんこうばい)とも
  いいます。梅の花が咲き雪の積もる通学路を歩いている作者なのですね。雪の降る厳しい寒
  さの中でも「梅の花」の姿に、どこか心なぐさめられている感じが伝わります。いつもの「通
  学路」ですが、そこをたどる気持ちは一日一日違っているでしょう。
  「通学路」には作者のさまざまな心模様(こころもよう)が映されています。「雪の中の通学路」
  といういつもと違う風景、そしてその中に咲く「梅の花」が作者に新鮮な思いを運んできたの
  でしょう。



    ザキューンと心をさらう冬の海       佐川 雄一朗 十六歳
 
 「ザキューン」という音が印象的な句です。「冬の海」が作者の心をさらっていく音が「ザ
 キューン」なのですね。放たれる銃弾(じゅうだん)の音のように、一瞬にして作者の心をさらって
 いく荒々しい波の音、それが「ザキューン」なのでしょう。荒々しく、力強く、作者を引きつ
 ける「冬の海」が見えてきます。こちらを圧倒する激しい波の音に、あっという間に心をうばわ
 れ、ただその前で立ちつくす、という感じでしょうか。
 「冬の海」を前に立ち去りがたい思いでいる作者が見えてきました。





  なかよしこよし


  わたあめはくもをもくもくたべてるみたい    とうきょう 大西 つむぎ 五さい

  あおがないぴかぴかふじさんきれいだな     とちぎ   伴  和織  五さい

  ねているよだっこしてって布団まで       ながの   丸山 かずき 四さい




  かくれんぼ


  いぬがたつかたにつかまりだいこうしん     ちば    長妻  暁  六さい

  おいしそう雪のフワフワスポンジケーキ     ながの   丸山 たつき 六さい

  ゆきだるまごろごろころころがるよ       とうきょう 守安 瑞希  七さい

  ゆきだるまかわいくしようねかおおね      ちば    山田 彩乃  六さい

  まめまきだまめをまいたらおにでてく      ちば    山田 寛人  六さい




  北極圏

  とばされたいきもとまったもうふぶき       北海道  合田 義敬  八歳

  冬にはね雪がいっぱいふってるよ         長 野  江尻 伊吹  八歳

  寒い冬外に出るのはきけんだよ          静 岡  菊川 裕加  九歳

  春近づきあたたかくなりきもちいな        静 岡  木原 藍莉  九歳

  福みくじとらのぬいぐるみあたったよ       福 岡  京徳 李乃  九歳

  春近く花ふんがすごくとんでるよ         静 岡  鈴木 美披  九歳

  目ざめたら体にしみるあさびえだ         神奈川  開  千鶴  九歳

  楽しさで冬の寒さをかけ抜ける          埼 玉  高野  歴  九歳

  夜になり富士はかげおち寒々しい         神奈川  手塚 まこ  九歳

  立春だ小さな春がやって来る           静 岡  三好 真子  九歳





  やまなし

  お正月びっしりつまるしゅくだいの山        北海道  會田 サキ  十歳

  初詣おみくじ引いたら大吉だ            東 京  宇田 真綾  十歳

  バレンタイン友チョコだけで本命なし        兵 庫  大賀 瑠奈  十歳

  寒い冬やみにとけてく白い息            静 岡  尾澤 萌子  十一歳

  気温4℃もう春だなんておかしいよ         静 岡  木原  翼   十一歳

  外に出て寒くて寒くて家入る            静 岡  鈴木 彪我  十歳

  山男夢にでてきてああこわい            神奈川  関   翼  十歳

  七草がゆ一日おくれで食べたんだ          神奈川  武田 進之介  十歳

  冬ゆうやけ空が血を流している           東 京  和田 花梨  十一歳





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